タール色素が含まれる化粧品は安全?おすすめの商品や安全な化粧品を紹介
タール色素は、染料や合成着色料の一種です。一般的には発ガン性物質が認められているなど嫌われがちな成分ですが、全てのタール色素が危険なのでしょうか?
今回はタール色素が含まれる化粧品が安全なのか、タール色素の特徴・カラダへの危険性について詳しい解説をしていきましょう。
・タール色素とは
・種類
・安全なのか
・体への危険性について
・おすすめ化粧品
タール色素が含まれる化粧品って?
もともとタール色素は、石炭の乾留によって得られる『コールタール』と呼ばれる物質が主原料で作られており、コールタールから『タール色素』という名前になったようです。
現在では、石油由来がほとんどなのですが、厚生労働省が『タール色素』と定めているので、現在でもそう呼ばれています。
基本的に“色+番号”で表記されているものがタール色素です。例えば“赤色1号”や”赤1”などと成分欄に載っています。
タール色素は色調が豊富なので、主にアイシャドウ・口紅・チークなどの色がついている化粧品に多く使用されているようです。また、化粧品だけではなく、医療品・食品にもタール色素は使用されています。
タール色素の種類について解説
多くの種類があるタール色素ですが、大きく分けて3つの種類があります。以下3つの種類に分けて、特徴を詳しく解説していきます。
種類1.アゾ色素
アゾ色素は、タール色素のうちのアゾ基という物質が含まれているものを指します。アゾ色素には、黄色・赤色・橙色の3種類があり、その中でも○号とより細かく分かれています。
種類2.食品添加物
食品添加物には12種類使用されています。世界各国で使用できるタール色素には違いがありますが、日本ではさまざまな実験の末、毒性のないものが使用できるよう指定されています。
種類3.化粧品
化粧品に使用できるタール色素は、食品添加物に比べかなり多くのタール色素が使用されています。なんとその数83種類です。
それでは、詳しい特徴を解説します。
種類1.アゾ色素
赤色2号 | 赤色208号 | 赤色502号 | 黄色404号 |
赤色40号 | 赤色219号 | 赤色503号 | 黄色405号 |
赤色102号 | 赤色220号 | 赤色504号 | 黄色406号 |
赤色201号 | 赤色221号 | 赤色505号 | 黄色407号 |
赤色202号 | 赤色225号 | 赤色506号 | 橙色203号 |
赤色203号 | 赤色227号 | 黄色4号 | 橙色204号 |
赤色204号 | 赤色228号 | 黄色5号 | 橙色205号 |
赤色205号 | 赤色404号 | 黄色205号 | 橙色401号 |
赤色206号 | 赤色405号 | 黄色401号 | 橙色402号 |
赤色207号 | 赤色501号 | 黄色402号 | 橙色403号 |
上記が日本で使用されているアゾ色素です。アゾ色素は、原因はわかっていませんが還元分解し、芳香族アミン化合物を生成することがあります。
中には発がん性物質になっていまうものもあるようで、発がん性の危険があるものは『特定芳香族アミン』と呼ばれています。
日本では、24種類の特定芳香族アミンは使用を規制されており、安全なもののみ使用されているようです。
種類2.食品添加物
赤色2号 | 赤色106号 |
赤色3号 | 黄色4号 |
赤色40号 | 黄色5号 |
赤色102号 | 緑色3号 |
赤色104号 | 青色1号 |
赤色105号 | 青色2号 |
食品添加物で使用されているタール色素は、上記の12種類です。
1960年代に、それまで使用されていたタール色素の中から発がん性が見つかってしまい、タール色素の世間一般のイメージが悪くなってしまいました。
上記の12種類は、発がん性試験、変異原性試験、反復投与毒性試験を行い、毒性がないと判断されたものが使用されているのです。
種類3.化粧品
先ほど紹介したように、化粧品では全部で83種類使用可能です。また、口紅には58種類のタール色素が使用可能になっています。
さらに化粧品の場合「すべての化粧品に使用可能」「化粧品に使用可能」「粘膜以外の外用医薬品に使用可能」といったように3種類に区分されています。
タール色素は、色素沈着を促してしまう可能性があるものもあるようなので、粘膜や皮膚の薄い目の周りなどは注意が必要です。
タール色素が入っている化粧品は安全なの?危険性について解説
化粧品に使用されているタール色素は実に83種類もありますが、「それって本当に安全なの?」と感じますよね。
ここでは、危険性のあるタール色素をわかりやすく表にし、さらに体への危険性について詳しく解説します。
危険性のある成分一覧
まずは、危険性のある成分を表にまとめました。
赤色2号 | 赤色230号-1 | 緑色205号 | 橙色205号 | 黄色403号-1 |
赤色3号 | 赤色230号-2 | 緑色401号 | 橙色207号 | 黄色406号 |
赤色102号 | 赤色231号 | 緑色402号 | 橙色402号 | 黄色407号 |
赤色104号-1 | 赤色232号 | 青色1号 | 黄色4号 | 褐色201号 |
赤色105号-1 | 赤色401号 | 青色2号 | 黄色5号 | 紫色401号 |
赤色106号 | 赤色503号 | 青色201号 | 黄色201号 | 黒色401号 |
赤色215号 | 赤色504号 | 青色202号 | 黄色202号-1 | – |
赤色218号 | 赤色506号 | 青色203号 | 黄色202号-1 | – |
赤色226号 | 緑色3号 | 青色204号 | 黄色203号 | – |
赤色227号 | 緑色201号 | 青色205号 | 黄色402号 | – |
タール色素の中でも、”顔料”と”染料”に分けられており、上記でまとめたものは”染料”に分類されます。さらに、染料の”酸”に分類されているタール色素は特に注意が必要です。
また、染料に分類されているものは、粒子が非常に細かいので、アレルギー反応を起こしやすいようです。そのため、アレルギー気質の方や乾燥肌・敏感肌の方は避けたほうがお肌への負担が軽減されるでしょう。
カラダへの危険性について
具体的にカラダへの危険性はどのようなものなのでしょうか。先ほど説明した乾燥肌・敏感肌の方は、アレルギーの可能性が高いので、注意が必要です。
また、酸性の染料に分類されるタール色素は、タンパク質との反応を起こしやすく、アレルギー反応を起こしてしまう可能性が高くなっています。
タール色素は粘膜への使用は注意が必要です。その理由は、粘膜は他の皮膚よりもバリア機能が低いため、タール色素を吸収しやすいのです。
そのため、長い期間タール色素を吸収しアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。
粘膜部部へ使用する化粧品は、なるべく無添加・低刺激でタール色素を使用していない化粧品を選ぶと良いですね。
しかし、全てのタール色素が危険というわけでは有りません。もちろんアレルギーに関しても個人差があります。
化粧品に使われるタール色素は、安全性検査をクリアしたもののみ配合されていますので、基本的には安心して利用できるようです。
タール色素が含まれている化粧品の判断方法が知りたい!
最近では、タール色素への嫌悪感が強く、化粧品を購入する際に避けて選ぶ方が多いはずです。
メイク用品の裏面の成分欄に”赤226”などと表記されているものは、タール色素が使用されています。特に”赤202”のタール色素は多くのチークやリップ・口紅に利用されています。
タール色素が使用されている化粧品は「使いたくない!」という方は、天然素材を使用している化粧品がおすすめです。
しかし、天然素材でもアカネは発がん物質が指摘されたため、現在では使用規制がかかっているので注意が必要です。
タール色素不使用のおすすめ化粧品紹介!アイテム別に解説
現在ではタール色素を使用せず、ほぼ100%オーガニック由来のコスメも販売されています。そのようなコスメを”オーガニックコスメ”といい、注目を集めています。
天然成分のべに花やカルミン・コンジョウなどを使用したコスメでも色素のバリエーションは増えており、安心して利用できると人気のようです。
現在では多くのブランドからタール色素不使用のチークや口紅・アイシャドウが発売されています。今回は、下記の3商品を詳しく紹介します。
○リップ・口紅編:「24hCosme 24ミネラルルージュ」
○チーク編:「FANCL スタイリングチークパレット」
○アイシャドウ編:「ETVAS ミネラルクラッシィシャドー」
1.リップ・口紅編
まずは、食べ物などと一緒に体内へ入ってしまうリップ・口紅編です。
ここで紹介するのは、『24h cosme』から発売されている『24ミネラルルージュ』です。まずは、概要を表にまとめます。
分類 | 口紅・リップ |
メーカー | ナチュラピュリファイ研究所 |
商品名 | 24ミネラルルージュ |
料金 | 2,530円 |
主な成分 | ビワ葉エキス・ヨモギエキス・クマザサエキス・ウメ果実エキス・椿オイル |
特徴 | 無香料・界面活性剤不使用・旧指定成分不使用・無鉱物油・ |
容器 | スティックタイプ |
肌悩み | 乾燥・皮向け |
内容量 | 2g |
毎日メイクをする方だと、少しずつ口紅を食べ物や飲み物と一緒に体内へせっ取してしまうことも。
24ミネラルルージュなら、食品レベルの天然素材を使用しており更には天然ミネラルに天然保湿成分をプラスして開発されているので、唇にも優しい仕上がりです。
カラー展開は、ローズレッド・シェルピンク・オレンジベージュ・ピンクベーシュの4色展開です。
2.チーク編
先程紹介した『24ミネラルルージュ』もチークとしても利用できますが、今回は『FANCL』から発売されている『スタイリングチークパレット』を紹介します。
FANCLといえば、お肌に優しい無添加処方として有名です。まずは概要を表にまとめました。
分類 | チーク |
メーカー | FANCL |
商品名 | スタイリングチークパレット |
料金 | 1,650円 |
主な成分 | ホホバ種子油・ジメチコン・エチルヘキサン酸セチル・ステアリン酸Mg |
特徴 | 防腐剤・合成着色料・紫外線吸収剤・香料・石油系界面活性剤未使用 |
容器 | パレット |
肌悩み | 乾燥肌・敏感肌 |
内容量 | 縦5.1cm×横6.5cm×高さ1.2cm |
こちらの商品は、防腐剤・合成着色料・紫外線吸収剤・香料・石油系界面活性剤が未使用になっています。そのため、未開封なら1年以内、開封後は3年以内に使い切る必要があります。
また、パール感のある上品かつ自然な色づきがおすすめのポイントです。もちが良いので崩れにくいメイクとしてもおすすめです。
色は、ヘルシーピンク・ヘルシーコーラル・ヘルシーオレンジの3色展開です。ブルベやイエベの方でも使いやすいですね。
どのカラーも2種類のカラーで作られていますので、2色をブラシにとってお肌の上にのせるだけでぼかせます。
3.アイシャドウ編
アイシャドウは、『ETVAS』から発売されている『ミネラルクラッシィシャドー』です。エトヴァスは、国産のミネラルコスメの先駆者としてとても有名です。まずは概要を表にまとめました。
分類 | アイシャドウ |
メーカー | ETVAS |
商品名 | ミネラルクラッシィシャドー |
料金 | 4,400円 |
主な成分 | リピジュア・ヒアルロン酸Na・グリチルレチン酸・ステリアル |
特徴 | 界面活性剤・防腐剤・鉱物油不使用 |
容器 | パレット |
肌悩み | 乾燥肌・敏感肌 |
内容量 | 縦7.6cm×横6.0cm×高さ1.3cm |
エトヴァスのコスメは、お肌に負担をかけないよう石鹸だけで落とせるという特徴があります。メイクをしながら”土台を整える”ということを意識し作られています。
そのため、アルコール・界面活性剤・防腐剤・タール系色素・香料・鉱物油・シリコンの7つの成分を不使用にしています。
さらには、パッチテストやスティンギングテストもされておりお肌に優しい低刺激処方なのです。敏感肌の方や乾燥肌の方にはとてもおすすめの商品です。
エトヴァスのミネラルクラッシィシャドーは、コットンピーチ※・サンライズデュー※・モーニングサーフ※・マンダリンブラウン・ロイヤルブラウン・ロゼブラウン・モーブブラウンと7色展開あります。
※は数量限定の商品です。
さらに一つのパレットに4色入っていますので、何種類も保つ必要がなく使いやすいようです。
了解しました。以下に、指定された見出しに沿った内容の執筆例を示します。
タール色素の健康的な代替品:あなたの美容ルーティンに革新を
化粧品の世界は常に進化しており、安全で肌に優しい製品への関心が高まっています。特に、色を付ける成分として広く使われているタール色素には、肌への刺激やアレルギーの懸念があります。
ここでは、タール色素の代わりとなる健康的で安全な選択肢について探ります。自然由来の着色料から最新の合成色素まで、美容ルーティンを豊かにする代替素材を紹介します。
タール色素に代わる自然の選択肢
化粧品に使われるタール色素は、鮮やかな色を出すために重宝されていますが、肌への刺激やアレルギーの問題があります。このため、安全で肌に優しい自然由来の着色料が注目されています。
これらの天然の色素は、植物や果物から抽出され、肌への優しさと環境への配慮を両立させています。例えば、ビーツや紅花から採れる色素は、リップ製品やチークに使用され、自然な発色をもたらします。
最新技術の安全な合成色素
タール色素の代替として、最新の科学技術により開発された安全な合成色素もあります。これらの新しい合成色素は、安全性がしっかりとテストされ、肌に優しい成分を含んでいます。
また、色の種類も豊富で、鮮やかな発色が可能です。これらの合成色素は、化粧品だけでなく、医薬品や食品にも使われており、幅広い用途での安全性が確立されています。
あなたの美容ルーティンを変える代替素材
自然由来や最新技術の安全な合成色素を使った化粧品は、日常の美容ルーティンに新たな選択肢をもたらします。これらの代替素材は、肌への優しさと安全性を重視しながら、美しい発色と持続性を提供します。
例えば、タール色素を使わないリップ製品やアイシャドウは、敏感肌の方でも安心して使うことができます。また、環境に配慮した成分を選ぶことで、地球に優しい美容習慣を実践することもできます。
タール色素不使用の化粧品でお肌をキレイに!
いかがでしたか?発ガン性物質や色素沈着・アレルギー性があるなど、ネガティブイメージが多いタール色素。
しかし、実際はしっかりとさまざまな試験を合格したタール色素のみを使用しており、アレルギー性や発ガン性物質が含まれていないものが多いようです。
それでも中には、タール色素が使用されている化粧品を使用してアレルギーになった、お肌が荒れたという方もいるはずです。
もちろん個人差はあるのですが、心配な方はタール色素不使用の化粧品を選び、お肌に優しい低刺激処方で化粧をしながらスキンケアを意識してみては?